クトゥルフ神話に出てくるような、驚きの見た目をしているホシバナモグラ。
顔の真ん中にあるのは、ひっくり返したメンダコがくっついている訳ではなく、
ニオイを嗅ぐための鼻でもなく、精密な触覚器になっている。
今回はそんな不思議なホシバナモグラの謎に迫ります。
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ゲスト紹介
本日のゲスト、ホシバナモグラさんです!
ホシバナモグラです。
本日はお招きいただき、ありがとうございます。
衝撃の見た目に反する謙虚さですね。
ステゴハウスへようこそ!
衝撃的なお姿で、コアなファンも多いホシバナモグラさん。
本日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
おしながき
- 基本情報
- 水中でも匂いを嗅ぐ希少種
- 未だ謎多き星鼻
- おわかれのお時間
- まとめ
基本情報
哺乳綱食虫目モグラ科の動物。
カナダ南東部とアメリカ合衆国東部に分布する。
頭胴長12~13センチメートル、尾長6.5~8.4センチメートル。
体重は50gと小柄。
完全な地下生活者ではなく、沼地、草原、森林などさまざまなところにいる。
昼夜を問わず活動している。
代謝率が高く、小さな体のわりに食欲旺盛で、冬を生き抜くために大量の餌を探し出して食べる。
目や耳は退化しているが、他のモグラよりも眼は大きい。
小柄なのに大食いなんですね。
そうですね。
あちこち歩きまわって、ヒマさえあれば餌を探していますね。
食べるごはんも小型のものが多いですよね。
体が小さいと、たくさん量を食べないといけないんですね。
仰る通りです。
ミミズとかは腹持ちがいいので見つけるとラッキーですが、
大きめのごはんが見つからないときはヒヤヒヤしますね。
死活問題ですもんね。
水中でも匂いが嗅げる希少種
鼻の星形の肉突起は触覚に優れており、昆虫類、ミミズ、貝、甲殻類を探して食べる。
湿地にある住みかを離れ、池や小川の濁った水底を泳いで、餌を片っ端から見つけ出す。
鼻から気泡を吐き出し、それを再び吸い込むことによって水の中でも匂いを嗅ぐことができる。
泳ぎがうまい。
地中から離れて、水辺までご飯を食べに行くってすごいですね。
グルメなんですね。
貝類とカニは圧倒的においしいですね。
もうそれ目当てだけで休みの日とか
水辺まで行っちゃいますもんね。
休みの日とかあるんだ……。
水の中で匂いを嗅ぎとれるって、すごい能力ですね。
水中はおいしい匂いが多くてたまらないですね。
水辺の食べ物好きなんですね。
僕たちは目が退化している分、
嗅覚や触覚は他の生き物より結構鋭敏なのかもしれないですね。
というか、モグラって泳ぐんですね……。
結構泳ぎは自信があります。
いっぱい泳ぐと気持ちいいんですよね。
我ながら必死だなぁ と思うことはありますが、
もうモグラのルールを壊しちゃうくらい食べるのに必死なんでしょうね。
客観的な視点だ……。
型を破るほど必死になれるっていうことはすごいことですよね。
類まれな才能だと思います。
夢中でひたすら邁進しています。
僕にはこれといった夢とか目標もないので。
自然界の中でも、それだけ邁進できるのは、
私が出会った中でもかなり稀だと思います。
えっ、あれ?
どこからミミズ持ってきたんですか!?
ルールを壊すとか、そんな話をしてたところくらいですね。
今探したんですか!?
あぁ、床に穴掘ってる!
すみません。
未だ謎多き星鼻
星形の突起は感覚鋭敏で、土中や水中の食物をあさるのに役立つ。
星形の鼻は餌探しのときに威力を発揮する。
ホシバナモグラの鼻は嗅覚系の一部でもなければ、
もう1本の手として餌集めに使われるわけでもなく、敏感な触覚器だ。
星鼻は22本の突起でできている。
構造を調べたところ、驚くことに星鼻は感覚受容器のかたまりで、
アイマー器官とよばれる小さな突起がびっしりと並んでいることがわかったようだ。
ホシバナモグラがこの鼻を使って瞬時に餌を見分けるられるのは、
モノにさわったときの情報を伝える神経組織が効率よく働いているからだ。
さらに、星鼻の機能や重要度は、脳の新皮質の体性感覚野に正確に再現されていることもわかった。
米バンダービルト大学の神経科学者、ケネス・カタニア氏によると、
ホシバナモグラの脳には奇妙な鼻の形状にきれいに呼応して11に分かれた領域があるという。
星型の鼻を土に押しあてるたびに、モグラは自分の周囲の状況を景色として読み取り、
そのイメージが脳内でジグソーパズルのように組み合わされているという見解がされている。
そのお鼻は匂いを感じたりするものでもなく、
獲物を獲ったりする訳ではないんですね。
意外です。
そうですね。
忙しなく器用にお鼻を動かして周りの状況をイメージしているんですね。
アナログでありつつ、ハイテクさも感じますね。
目が悪いことがきっかけで、こういう進化をしちゃったんですかね。
ちょっと食べるの一旦待っていただけますか?
はい、すみません。
でも我ながら、僕のことを知らない人が出会い頭にこの姿を見ると、
本当にびっくりしちゃうでしょうね。
見方によっては悪魔のようにも見られそうですが、
性格は本当に穏やかですよね。
ありがとうございます。
おわかれのお時間
そろそろおわかれのお時間です。
本日はありがとうございました!
ここ、結構ミミズがとれそうなのでまた来てもいいですか?
来ていただくのは構いませんが、床を掘るのはやめてほしいです。
わかりました。
最後になにか一言あればお願いします。
見た目が特殊なことや、自分の鼻が注目されていますが、
僕にはあまり関係がないことです。
注目されるだけじゃお腹は膨れないので。
ただ、この鼻の秘密がこの世界にとってなにか役に立つのであれば、
その行く末は少し見てみたい気もしますね。
ホシバナモグラさん、本日はありがとうございました!
まとめ
クトゥルフ神話から飛び出してきたようなホシバナモグラは、
食いしん坊グルメさんで穏やかだった。
まだまだ謎が多い星鼻は、今日も地中や水中でパタパタ忙しなく動き回っている。