透けた頭部の中にある緑色の目で、上を向いて水中をふわふわ漂う。
SFのような特徴を持っている謎多き深海魚、デメニギス。
近頃、生存しているデメニギスの最新映像が撮影されたり、
人気ゲーム あつまれどうぶつの森(あつ森)に登場したり、
関心を持っている人も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな不思議な深海魚 デメニギスのお話です。
基本情報
ニギス目デメニギス科のデメニギス属に含まれる唯一のお魚。
太平洋北部の亜寒帯海域、日本近海では岩手県以北の沖合にも分布しており、
主に水深400-800mの海の中深層に生息している。
ごはんを食べるとき以外、ほとんど活発に泳がず、基本的には水中を漂っている。
透明の頭部から空を見上げる大きな瞳
デメニギスの最大の特徴といえば、透明のカプセル状になった頭部の中に緑色の大きな目があることでしょう。
基本的には頭上を見上げているが、前向きに泳ぐときは目を前に動かして、前を見ることもできる。
デメニギスは頭上にいるクラゲやプランクトン、小さな魚を食べて生活していると考えられている。
ご飯を見つけたときはしっかり前方を見て、安全運転で上に向かって泳ぐことができるそうだ。
鋭い観察眼で、カウンターイルミネーションを見抜く
深海では体を発光させる生き物が多い。
これはカウンターイルミネーションと呼ばれるもので、
体表面を背景と同じ明るさに調節して発光させることによって、
背景と同化して自らの魚影を打ち消して食べられてしまう可能性を下げるためのものだ。
モントレーベイ水族館調査機関の調査員と生物学者や科学者たちによると、デメニギスの緑色の目は、太陽光を遮断するフィルターの役割を持っていると考えています。
太陽光を遮断することで、生体発光しているおいしそうな生き物を探すことができる。
クラゲに近寄った際、クラゲの毒のある触手が目に入ると痛いので、頭の中に目があるように進化したのではないかと考えられている。
おはなし
今回のゲスト、デメニギスさんです!
おじゃまします。はじめまして、デメニギスです。
よろしくお願いします。
はじめまして、ステゴです。ステゴハウスへようこそ!
おしながき
- 素敵な容姿
- 進化の経緯
- 質素倹約?ごちそうのお話
- おわかれのお時間
- まとめ
素敵な容姿
間近で見るとやっぱりすごい不思議ですね。透けてる頭が素敵です。
ありがとうございます。あまり見られると少し恥ずかしいですね。
お鼻もキュートです。
私の鼻を目だと思ってしまう方も多くて、ずっと私の鼻を見てお話される方も結構います。
目線って結構気付いちゃいますよね。
そのせいか、どこか客観的に物事を見る癖がついているようで、
相手が何を考えているのか、みんなより少し分かる気がします。
でも頭が透けているので、もしかすると私の頭の中の考えも
見透かされちゃっているのかもしれませんね。
さすがは鋭い観察眼だ。
進化の経緯
その目の進化の経緯ですが一説では、塩水が痛くて、目を頭の中に入れたら何も見えなくなってしまったので、思い切って頭を透明にしたというのを聞いたことがあります。
面白いですね。
でも、塩水が痛かったら他の魚もみんな頭の中に目を入れることになっちゃうかもしれませんね。
クラゲの毒などから目を守るため、ということで私達はなんとなく附に落ちていますが、もしかすると私達のご先祖様達は、そんなおっちょこちょいさん達ばっかりだったかもしれませんね(笑)
質素倹約?ごちそうのお話
基本は海を漂っていたり、食べるものがクラゲや小さなお魚だったりと、質素倹約なイメージがありますが、深海では仕方のないことなのでしょうか?
おおよそ、そうかもしれませんね。
深海はあまりごはんが多くはないので、エネルギーを使いすぎるとどうしてもやっていけなくて。
サメさんやウツボさんのような強力な歯とか武器があれば、もっとパワフルに泳ぎまくって、
いっぱい食べることもできると思いますが、私にはそんな強力な武器はありませんし。
深海ってロマンがありますが、生活する身としては過酷なんですね……
ふわふわ漂っている生活も、楽しくて好きですけどね。
ごちそうを見つけると、やっぱり嬉しいですか?
やっぱりテンションは上がりますね。めちゃくちゃ泳いじゃいます。
どういったものが、ごちそうですか?
触手にお魚が絡まってるクラゲは最高ですね。一度で二度おいしい。
わぁ……
おわかれのお時間
そろそろ、おわかれのお時間です。
デメニギスさん今日はどうもありがとうございました!
ありがとうございます。お話できて楽しかったです。
最後に、なにかメッセージをお願いします。
私は特徴的な見た目なので、珍しがられたり変な目で見られることも多いです。
でもこの体は私の特徴であり魅力でもあるので、嫌な気持ちになったりはしないです。
私は自分が大好きですし、今の生活がとても楽しいです。
まとめ
謎多き深海魚 デメニギスについては、これから研究が進んでもっと驚くようなことが発見されていくでしょう。
頭の中にある目のように、大事なものを守るためには、時には常識外れな進化をしてもいいかもしれません。
自分のおかしなところも特徴と認めて、自分を好きになって、日々楽しく一生懸命生きる姿は、もう少し我々も見習わないといけないかもしれませんね。